20110610

事務所移転

伊藤暁建築設計事務所は、下記に事務所を移転しました。
〒142-0062
東京都品川区小山4-7-15 石神ビル2F
Tel: 03-6421-5312 Fax: 03-6421-5316

今後とも、よろしくお願い致します。

20101104

緒方範人-extraordinary machine

G/Pギャラリーで緒方範人さんの個展を見た。
彼の作品には今年の6月に3331のg3ギャラリーで偶然出会い、それ以降とても気になっている。
緒方氏の作品はいわゆる「写真」なのだけれど、ちょっと(というかだいぶ)変わった「撮影方法」で作られている。
その方法とは、カメラで撮影した画像に加え、ネット上の画像データやGoogleのストリートビュー画像を集め、さらにモデリングやレンダリングで作られた画像とコラージュして新しい世界を構築し、それをプリントするというもの。(書いていてもよくわからないので、ぜひ実物を見てほしい)
そこで描かれているのは、どこかで見たことがあるはずなのに、どこにもない世界。様々なレンダリングを経て、あるはずのものが消され、あるいは肥大化され、建物にまつわるイメージや情報が操作されている。写真の中の建物は、緒方氏によってデフォルメされ、漂白され、増幅させられていて、そんな断片的なイメージの集合からなる全体には既視感と違和感が入り混じる。
ここで描写されている世界を、緒方氏は「完全な建築」だと言う。

かつて杉本博司氏は「ARCHITECTURE」と銘打って「ピンボケした建築写真」を発表し、「建築は実現する過程で余分なものを付加されてしまうので、ピンボケした状態こそがその建築の最もピュアな姿を表している」と語っていた。この、現実世界で実際に建ち上がる建築に対して、その不純さ、不完全さを指摘するという態度は緒方氏にも通ずるところがあるといえる。
確かに、建築はある種の不純さや不完全さを内包せざるを得ない。しかし、その不純さ、不完全さが建築を作っていく上で重要な要素であるのも事実。そして、純度の高低は必ずしもその建築物の質に直接影響はしない。
ただ、建築を作る側に立つのであれば、建築は、「純度」という系があり、常にそこには上げたがる力と下げたがる力が作用しているということには注意を払うべきである。
建築に関わる僕としては、緒方氏の作品を、純度問題を考える上で参照すべき重要な座標軸のように感じている。

20101025

石上純也展

豊田市美術館にて開催中の石上純也展へ。
この展覧会、それはもうとても素晴らしく面白いものだった。あそこで展示されていたのは、間違いなく新しい技術の萌芽。石上さんの作品は、彼の情緒的なスケッチが印象的なこともあって「雨」とか「雲」とかのアナロジーを軸に語られることが多いが、彼の真骨頂は、むしろ常に新しい技術を携えてアイデアを構築しているところではないか。
例えば「雨を建てる」。構造系の学会なんかで「0.9mmの圧縮材と0.02mmの引張材による自立性の検証」とかいう論文(超テキトウに命名)の実験例として展示されてても何の違和感もなく受け入れられそうだ。もちろん、それはただの技術であって、そこにどういう想像力を添付してドライブさせていくかが問われるわけで、石上さんはそこで「雨」というイメージを導入してみせたということ。
パンフレットの中で、彼は「シェルターとしての建築ではなく、環境そのものとしての建築を考えたい」という主旨のことを書いている。
建築を「環境」に接続する想像のための手掛かりとして、「雨」とか「雲」とか「森」とかのアナロジーを用いているわけだ。
それは、いままでの建築(=人工環境)と自然環境との境界が曖昧になってきている、もっと両者が影響しあう新しい環境をつくり出したい、という彼の認識に立脚している。
ただ、僕はここに少なからぬ違和感を感じてしまう。彼の追求している技術は、むしろ人工環境を突き詰めた、バリバリに先端で、とても理性的な環境なのではないかという気がしてならないのだ。
雨とか雲とかいう類いの単語を持ち出すことで、なんとなく自然環境に近づいているような気がしてしまうのだけれど、彼の環境には「人間」や「生活」の存在感が希薄だし、実はネコすらも受け入れられなかった(ヴェネチアビエンナーレでの石上さんの展示はネコが侵入して倒壊、という噂を聞いたので)というエピソードが、その自然性が捏造されたイメージでしかないことを顕在化させているように思う。

というわけで、「雨」とか「森」などのアナロジーを採用することの有効性については疑問がのこるけれど、ともあれ強烈に新しい世界を想像させてくれる、新しい技術に出会えることは、なんとも至福な体験なのだ。石上さんの切り開いている道を、表面的な印象論だけで片付けてしまうのはあまりにももったいない。


石上純也展「建築のあたらしい大きさ」
豊田市美術館 12月26日まで

20100826

HODC東京シンポジウム

8月29日に開催されるHODCの東京シンポジウムに参加させて頂く予定です。
皆様お誘い合わせのうえお越し下さい。

詳細は下記です。



【東京シンポジウム詳細】

日時:2010年8月29日(日) 15:30〜18:00(OPEN 15:00)
(シンポジウム後1時間程度の懇親会あり)

場所:銀座スペース アルコイリス
(東京都中央区銀座4-13-11 銀座M&Sビル)
http://www.ginza-arcoiris.jp/space/access/index.html

[テーマ]
「建築家は如何に都市をデザインするか?」

[構成]
・HODC趣旨説明
・各提案者プレゼンテーション
・ディスカッション

[モデレータ]
・加藤孝司 (ライター/FORM_Story of design)
・門脇耕三 (首都大学東京助教)

[出演者]
・荒木源希 佐々木高之 佐々木珠穂 (A+Sa アラキ+ササキアーキテクツ)
・伊藤暁 (伊藤暁建築設計事務所)
・白井宏昌 (H2Rアーキテクツ)
・成瀬友梨 猪熊純 (成瀬猪熊建築設計事務所)
・畑友洋 (畑友洋建築設計事務所)
・藤村龍至 (藤村龍至建築設計事務所)
・小川文象 (FUTURE STUDIO)
・黒川泰孝 馬場兼伸 古澤大輔  (メジロスタジオ)
・雨宮知彦 (UNITY DESIGN)
(敬称略)

※調整中ですので、変更の可能性があります。

[ゲストコメンテーター]
・町村敬志 (一橋大学教授)
・柄沢祐輔 (柄沢祐輔建築設計事務所)
(敬称略)

参加費:無料(懇親会は会費1000円)
定員:60名(予約制)

20100818

HODC 東京エキシビション

6月6日に広島で行われたHODCの東京エキシビションが建築会館で開催されています。
ぜひご覧下さい。
フリーペーパーも配布中!

「Hiroshima 2020 Design Charette TOKYO EXHIBITION」
会期:2010年8月14日(土)~2010年8月22日(日・予定)
時間:9:00~19:30(初日14日は16:00~、最終日22日は~15:00)
場所:建築会館ギャラリー
入場無料

20100814

HODC Free Paper

HODCフリーペーパー
シャレット提案掲載

20100720

ディクショナリー倶楽部 ART SCHOOL


桑原茂一氏率いる「CLUB KING」が渋谷にとても面白い学校を開校させた。
その名も「ディクショナリー倶楽部 ART SCHOOL」。
渋谷AXホールのすぐ脇にひっそりと建っていた旧東京都水道局の詰め所が改装されて、なんとも魅力的な学校に姿を変えている。
まわりは緑に囲まれ、渋谷にこんな場所があったとは!、という環境。実は、東京にはこういう忘れられている小さな場所がたくさんある。
でも、この手の場所は身の回りを流れていく情報だけを集めていても絶対に見つからない、都市を使い倒してやろう、と能動的に動いてこそ手に入れられる宝物みたいなものだ。
都市での宝探しはとても楽しい。しかも、桑原氏は見つけた場所を新しい活動を生み出す拠点に変えてしまうという。なんてエキサイティング!
僕もこの学校の船出に少しでも力になれれば、という思いで開校記念イベント「T-SHIRTS AS MEDIA」の会場構成をお手伝いさせていただいた。ぜひご覧下さい。

場所はこちら。
・東京都渋谷区神南1-2-5
・JR原宿駅から徒歩7分、JR渋谷駅から徒歩10分。